皆さん、カキ焼きを楽しんだ後に食中毒の症状に苦しめられた事はありませんか?
私めもここ数年カキ小屋巡りを楽しんでおり、十二分食中毒には気を付けていたはずなのですが、これまで二度程一日中トイレとお友達になった経験がございます。(自慢する事ではないですね)
カキが原因の食中毒は80%以上がノロウィルスと言われています。
糸島の雄大な自然の恵みが河川を伝わり海へと栄養分を送り届けてくれるのですが、それと共に生活排水も同じく牡蠣が育つ漁場へと流れ込んできます。
牡蠣は海水に含まれるプランクトンや有機懸濁物を餌として食し、その際に海水をろ過する働きを持っています。(1個の牡蠣で1日なんと400リットルの海水をろ過する能力があるとか)
その際にノロウイルスが付着したプランクトンを餌として体内に取り込み、内臓(中腸腺)にノロウイルスが蓄積されます。ノロウィルスは人間の小腸だけで増殖するので、生活排水が流れる漁場のカキにはノロウィルスを含んでいる可能性が有るとの事。
それをしっかり処理しないで食べてしまうと、食中毒症状発症って流れです。
ここでは、糸島のカキ小屋で通常の「紫外線殺菌処理海水で浄化処理」と共に独自の対策を行っているお店をいくつかご紹介したいと思います。(ちょっと安心ですよね!)
紫外線殺菌処理海水で浄化処理とは、紫外線で殺菌した殺菌海水に生きたカキをつけて細菌等ヒトが生で食べる際に不要となるものを吐き出させています。カキの周りには絶えずきれいな殺菌海水が供給されるように設計されており、吐き出した細菌を再び取り込むことのないように注意して管理されています。
独自の対策を行っているカキ小屋をチェック!
どこの牡蠣小屋でも紫外線殺菌処理海水での浄化処理を行われています(のはず)。
それと共に、独自の技法を用い安全対策を取られている店舗をピックアップしてみました。(店頭や公式HPで確認しました。実際には紹介している以外にもあるかもしれませんがご了承ください!)
- 服部屋 服部屋水槽で砂をろ過しオゾン殺菌
- もっくん マイクロバブル処理と紫外線殺菌
- みわちゃんカキ 紫外線殺菌処理に加えてUFマックスという濾過装置で新鮮・安全な牡蠣を提供
- 豊漁丸 マイクロバブルでカキを活性化
- 住吉丸 紫外線殺菌+オゾン殺菌
- ひろちゃんカキ 無菌地下海水と磁気活性水の中でカキを洗浄
食べる時(焼き方)の対策!
一般にウイルスは熱に弱く加熱処理はウイルスの活性を失わせる有効な手段です。
牡蠣の中心部を85~90℃以上で90秒以上加熱する事を厚生労働省のサイトでも推奨されています。(推奨となっているので、これで完璧って事ではないんですね)
しっかり加熱(ウイスルを失活化)し食べる事が大事です。
それでも牡蠣にあたってしまった場合は!
ノロウイルスそのものに有効な抗ウイルス剤はありません。
病院に行ってもちょいと嫌な顔をされ、対症療法として「吐き気止め」や「整腸剤(乳酸菌剤)」を処方してくれるぐらいです。(あと水分補給を忘れずにって言われるぐらいです)
下痢症状で脱水症状を引き起こす危険性がありますので、下痢の場合でも水分補給は定期的に行いましょう。
通常だと不味いと感じる「経口補水液オーエスワン」が美味しいと感じる間は飲み続けた方がよろしいかと。不味く感じる頃には復活しているはずです。
吐しゃ物による同居家族への二次感染にはご注意を!
下痢と共にやってくるのが嘔吐。メチャメチャ苦しいですよね。
ノロウイスルに関しては、普通のアルコール消毒では抵抗性が強くほぼ効き目がありません。
便や吐しゃ物に接触し手を介して感染する「接触感染」。吐しゃ物などからの飛沫を吸入して感染する「飛沫感染」で家族に二次感染を起こさない事が大事です。
吐しゃ物の処理方法はいろんなサイトで紹介されていますので、一度目を通しておくといいかもしれませんね。(全ての道具を揃えておくのは難しいですが、使い捨ての手袋ぐらいは準備していた方がいいかもです)
おわりに
ちょいと怖い話になりましたが、カキ小屋マスターに向けて避けては通れない事項かと。
まあ、皆さまの牡蠣小屋ライフのお役に立てれば何よりです。