福岡で牡蠣小屋といったら誰もが「糸島」と言うほど定着している糸島エリアの牡蠣小屋。

玄界灘に突き出た糸島半島の左端部分から福岡県西端部の海岸線沿いの糸島エリアでは、岐志漁港・船越漁港・加布里漁港・深江漁港・福吉漁港の五つの漁港において、糸島漁協所属の漁師が営む26軒のカキ小屋が毎年10月初旬頃から続々とオープン。翌年3月から5月上旬ぐらいまでの期間限定でカキ小屋営業を行われます。(糸島漁協所属以外のカキ小屋も数軒営業されています)

糸島エリアの牡蠣小屋一覧(糸島漁協所属)

岐志漁港の牡蠣小屋 | 船越漁港の牡蠣小屋 | 加布里漁港の牡蠣小屋 | 福吉漁港の牡蠣小屋

岐志漁港では、9店舗が軒を連ねる店舗数九州最大級のカキ小屋群を形成。また船越漁港では8店舗の大型ハウスが軒を連ねる九州最大級の収容人数を誇るカキ小屋群が営業しており、糸島エリアは全国的に見ても珍しい「カキ小屋の聖地」となっています。

2019年には「糸島カキ」が特許庁の地域団体商標に登録されブランド力が一段と強化。各店舗がしのぎを削ってカキ小屋営業を行われています。(切羽琢磨か…)

糸島のカキ小屋の特徴(システム)

基本的に、牡蠣一盛り1,200円前後(2023年シーズンより、糸島漁協所属の牡蠣小屋では牡蠣は一律価格ではなくなり最低価格が設定された模様)。1テーブルに対しガス代or炭代が300円~600円程度と良心価格で利用できるのが糸島のカキ小屋の特徴のひとつではないでしょうか?(昨今では1人辺りの炭代を徴収する店舗も登場しています)

また漁師さん自ら収穫した海鮮類が、リーズナブルな価格で提供されるのも人気の秘密です。

食べ物(ご飯類)・飲み物(アルコール)の持ち込みも比較的自由な感じで、中には「平日何でも持ち込みOK!」とか「お肉持ち込みOK!」とかの超太っ腹なカキ小屋も存在します。(2023シーズンより食べ物持ち込み不可店舗も出現しました。持ち込みに関しては、店舗によって異なりますので詳細ページをご確認ください!)

最近の糸島エリアは、お洒落なカフェや雑貨屋さんが続々と登場し、人気の観光スポットになっています。また福岡市内から電車で一本とアクセス抜群にも関わらず、自然豊かなエリアであるという事で、移住者が右肩上がりで増えているのも関係しているかと。

しかしここまで有名になったのは、九州の中心地・福岡市内から車で1時間かからないアクセス抜群の立地ではないでしょうか?

糸島エリアへのアクセス

牡蠣小屋群集中している糸島半島西部へは、天神から車利用で福岡都市高速道路~福岡前原道路を経由して約40分前後で到着できる距離となっています。

土日祝に関しては、漁港付近で道路が混雑する事がありますので、時間に余裕をもって攻める事をおすすめします。

公共交通機関を利用する場合は、福岡地下鉄空港線「天神駅」からJR筑肥線「筑前前原駅」で下車。ここからタクシー利用だと岐志漁港で約15分。船越漁港だと約15分。加布里漁港だと約8分で到着となります。

福吉漁港を訪問する場合は、最寄のJR筑肥線「福吉駅」までさらに電車を乗り継ぎ、駅から徒歩で10分程度で現地到着となります。

糸島で牡蠣小屋営業を行っている各漁港の特徴

糸島エリアでは、「福吉漁港」「加布里漁港」「船越漁港」「岐志漁港」と大きく四つの漁港でカキ小屋が展開されています。(直売だけ行っている漁港は他にもあります)
糸島カキ小屋マップ

元祖カキ小屋っぽい簡易小屋タイプからビニールハウスの標準タイプ。また専用の立派な常設カキ小屋までいろんなパターンの建屋で営業を行われています。

漁港によって各々特徴がありますので、それらの特性を把握し、自身の目的にあったエリアをチョイスしましょう。

独断と偏見に満ち溢れていまずが、ひと言で特徴を述べると以下のようになります。

  • 岐志漁港 ・・・ 店舗数九州最大級のカキ小屋群を形成。建屋が奇麗&設備の整ったカキ小屋
  • 船越漁港 ・・・ 九州最大級の収容人数を誇るカキ小屋群。広大な駐車場を完備&団体様御用達
  • 加布里漁港 ・ 牡蠣と共に貴重な国産の天然はまぐりを食せます!
  • 福吉漁港 ・・・ 元祖カキ小屋的な雰囲気を満喫するならココ。持ち込み要件が緩めのエリア

岐志漁港のカキ小屋

岐志漁港のカキ小屋一覧

2018年に漁港に並ぶカキ小屋全棟を総事業費2億5千万円の資金をかけてリニューアル。駐車場エリアもアスファルトで舗装され利用しやすくなった「岐志漁港」のカキ小屋。

リニューアルされた漁港エリアに9軒。昔ながらの風貌のカキ小屋が志摩サンセットロード沿いに2軒。合計11店舗のカキ小屋が営業と、九州最大級の店舗数を誇るカキ小屋群を形成しています。ひとつのエリアにこれだけのカキ小屋が密集しているのは、日本中探しても珍しいかもしれませんね。

これだけ多いとどこの店舗を攻めるか迷うと思いますので、事前にしっかりリサーチしておきましょう。各店舗の前には大きな看板が立ち並んでいますので、現地で看板を見ながら決めるのもありかもしれませんね。

11店舗中9店舗が炭火焼きを採用と、ガス火より炭火焼きが強いエリアとなっています。

漁港に並ぶカキ小屋群は建屋も新しく、女性やカキ小屋初心者の方にもおすすめエリアです。

岐志漁港で食せるブランド牡蠣「森のめぐみ」の特徴

岐志漁港のカキ小屋では、岐志漁港のブランド牡蠣「森のめぐみ」を食する事ができます。

なぜに海の牡蠣なのに「森のめぐみ」と呼ばれているのか調査してみました。

糸島近辺の海には、玄界灘に隣接する森や山から豊富な栄養素を含んだ雨水や、栄養が溶け込んだ川の水が海に流れ込んでいます。その栄養分が流れる沖合に点在する牡蠣筏(イカダ)で自然のままの状態で牡蠣が養殖されています。

そこで豊富なミネラル・栄養分を受けて育ち、程よく塩分を含んだうまみたっぷりの牡蠣が生まれます。結果的に糸島の豊かな自然の栄養分で育っており、冬場に水揚げされる真牡蠣は海のミルクいっぱいの「森のめぐみ」というブランド名で販売されています。

船越漁港のカキ小屋

船越漁港のカキ小屋一覧

漁港の奥へと進むとドカンと現れる巨大なスペース(駐車場)を有する「船越漁港」のカキ小屋。

2022秋シーズンより、鉄筋平屋の常設牡蠣小屋にリニューアルされ営業開始となります。

各店舗200名程が収容可能となっており、九州最大級の収容人数を誇るカキ小屋群になります。各店舗が公表している収容人数を合算したところ、1400名超と予想通りの数値となりました。

駐車場はどこぞのサイトで400台の数字を見た事がありますので、車1台に4人が乗ってきて、8軒全てが満席になる想定。

駐車場を確保できれば、どこの店舗にも入れないといったカキ小屋難民になることは少ないかと思われます。(団体ツアー客の影響で…)

大型の観光バスも駐車可能で、団体のバスツアー客も多く訪れているエリアになります。

7店舗中5店舗が「ガス焼き」を採用と、炭火焼きより「ガス火」が強いエリアとなっています。

加布里漁港のカキ小屋

加布里漁港のカキ小屋一覧

糸島半島の西側の根っこ部分に位置する「加布里漁港」のカキ小屋。

「住吉丸」「ひろちゃんカキ」と2軒のカキ小屋が営業。牡蠣と共に、全国でも珍しい国産天然物の「ハマグリ」が食せるのも特徴のひとつです。

  • カキ小屋住吉丸 … 炭火とガス火のハイブリット。カキ焼き専用にブレンドした住吉丸オリジナルの「ぽん酢」と「うまくち醤油」が販売されています。
  • ひろちゃんカキ … 先着10組限定で、その日一押しの海鮮物を無料プレゼント。住吉丸と共に、国産天然はまぐりが食せます。

JR筑肥線「加布里駅」から徒歩約25分(タクシー約5分)と、車が無くても頑張れば歩ける距離なので、焼き牡蠣&ハマグリをツマミに晩酌を目論んでいる方におススメのエリアです。

福吉漁港のカキ小屋

福吉漁港のカキ小屋一覧

糸島カキ小屋発祥の地とも言われる「福吉漁港」のカキ小屋。

「梅本のカキ」「かきのますだ」「伸栄丸 佐々木」「カキの阿部 飛龍丸」の4軒のカキ小屋が営業されており、元祖カキ小屋的な雰囲気を存分に味わう事ができます。

  • 梅本のカキ … 家族&親類を中心に営業しているアットホームなカキ小屋
  • かきのますだ … 平日限定でJ筑肥線で来店された方に生ビールプレゼント
  • 伸栄丸 佐々木 … 持込料300円でお肉の持ち込みOK!平日限定でJR福吉駅まで無料送迎有り
  • カキの阿部 飛龍丸 … 平日何でも持ち込みOK!の太っ腹カキ小屋

JR筑肥線「福吉駅」から徒歩約10分と車が無くても行ける距離なので、焼き牡蠣をツマミに乾杯を目論んでいる方におススメのエリアです。

いざカキ小屋に出陣!

カキ小屋攻めですが、基本的に手ぶらでOKです。

焼き牡蠣に必要な三種の神器(軍手・カキナイフ・トング)は基本的に無料貸し出し。調味料も「ポン酢」と「醤油」がほぼ標準装備となっています。(ほぼですよ!)

これだけでも物足りるのですが、糸島エリアの牡蠣小屋では、飲み物・調味料持ち込みがOKとなっている店舗がほとんどです。

ピザソース、チーズ、バター、バージンオイルなどを持ち込み、いろんなトッピングの組み合わせを試しながら、自分オリジナルの味付けを完成させましょう。

その美味しい食べ方をSNSにアップ&共有するのも楽しみのひとつです。また現地では、周りの方々の羨ましそうに眺めてくる視線(優越感)を楽しみましょう(笑)

汚れた手やテーブルを拭くのに、ウェットティッシュがあれば非常に便利です。

出掛ける恰好ですが、牡蠣小屋攻めでお洒落な着こなしは不要です。牡蠣小屋の中では灰が舞ったり、牡蠣汁が飛んでくる事が多々あり、服や髪の毛に灰や匂いが付く事間違いナシです。

お洒落着は不要で、汚れてもいい恰好で戦いに臨みましょう!

糸島エリアは観光スポット多数!帰り際はドライブを楽しみましょう

せっかく糸島を攻めたのであれば、ついでに観光スポットを攻めてみては如何でしょうか?

牡蠣小屋攻めノウハウ集

掲載情報について

掲載している情報に関しては、公式サイトや直接店舗を訪ねて確認した内容になります。掲載情報は間違いのないように十分注意して記載していますが、しかしながら間違った情報を掲載してしまっている可能性もあります。

最新で正確な情報に関しては、各店舗の公式サイトで確認するか、直接電話で問合せをするなどして確認をお願いします。ご理解の程、よろしくお願い致します。